危なかった体験記

六甲だけに限らず、自然の中ではいろんな危険に合う可能性があります。
ボクは20年前、初めての山行(京都芦生)で無理なペースで歩いたため膝を痛め家族や仲間、他の登山者の方に助けられたことがあります。
幸いそれからは今のところ取り返しのつかない状態にあったことはありません。
でも危ない目に会いヒャッとしたことは何回もあります。
何かの参考になるか分かりませんがそのことを書いて行こうとおもいます。

金鳥山へ
金鳥山へ

★枯れた笹林の上を泳ぐ
保久良山の石段の途中、東に向かう分岐があります。地図では権現谷とあります。魚屋道やもっと東に行くと芦屋高座の滝に出ます。最近(2012年2月)では悲しいことにハイカーの死亡事故がありました。ハイキング道自体は危険なところは無さそうに見えますが雨でぬかるむと非常に滑りやすい道になります。
ボクがその道を通った時は夏ごろだったと思います。通常のルートが高く生い茂った草で歩行出来なくなっていました。
ルートは谷に沿った道を歩くのですがその道が行けません。見ると上に登る階段があったので登ってみることにしました。
階段は途中でなくなりましたがそのまま歩くとクマザザの林に出ました。笹はきれいに刈られて細い茎だけ残ってました。
人が入ってる場所なので心配はありませんでしたが、道が分かりません。
とにかく上に登ればどこかで道に出ると思い枯れた草の上を泳ぎぐように歩きました。途中靴下に枯れ茎がささり穴があきました。刈られた草はすぐに途切れ背の高い薮が待ってました。道迷いの文字が頭に浮かび、視界の悪い薮の中で焦りだした時、回りがやっと開けてきました。どうにか道らしき跡を見つけ進むと金鳥山のよく通る道に出ました。
ストレートウォークという方法がありますが、高い薮の中等で自分の位置が分からない時、あちこち道を探すより可能性があると思われる(表六甲なら北は道路、南は町に出ます。)ひとつの方向を定めて進んだ方がよいのかもしれません。

荒地山
荒地山

★荒地山で枝道が怖かったわけ
七右衛門の倉が残っていたと思うので震災前だと思います。何度か普通のハイキングルートである岩梯子ルートを登っていて今日は違う道に行ってみようと思いました。以前上の方から岩梯子を上ってすぐのところ西の方に行った大きな岩で昼寝していた人を見たことがあり、その岩に行ってみようと思いました。だいたい見当をつけて道をそれ、その岩らしきところによじ上って行きました。ゆっくり休憩して戻ろうと思い来たルートを見るとそのルートは今居る岩とはかなり高低差があります。来る時は登りだったのでそんなに気にならなかったのですが、下りるとなると少し勇気がいります。足を踏み外すと崖の下に落ちてしまいます。
どうしようかと迷いました。思いきって飛び降りようかと考えましたがもう一度気を落ち着けようと思いました。落ち着いて回りを見ると岩の上に行けそうなところがありました。今度は登っていってももとの岩に下りれるくらいの高低差です。そこを登り松の林を抜けたところで見慣れた道に出ました。回りの状況をよく見ることの大事さを知りましたが、それから荒地山で枝道に入らなくなりましたが十数年経って最近やっと荒地山周辺を探検できるようになりました。

★自分ではないけれど・・・
芦屋地獄谷でケガをしたハイカーの救助に立ち会ったことがあります。十年くらい前です。
その日は息子と地獄谷を遡ってました。しょんべん滝の手前に数人のハイカーが一人の方を囲むように集まっています。よく見ると年配の女性が顔面を真っ赤に腫らせて放心状態で座ってます。時々咳き込みながら口から血を吐き出します。びっくりして訳をたずねると転倒されたようです。救急にはすでに第一発見者のハイカーの方が連絡したようですが、ぼくたちもその場を立ち去りがたく消防が来るのを待ってました。しばらくして芦屋の消防署の方々が救助に来られましたがけが人は歩けない状態で、谷もかなり奥に入ってたので背負ったり担架に乗せたりもできません。そこでレスキューにヘリで来てもらうことにしましたが心配がありました。近くに高架線が通っているためヘリも近づくのに危険があるということです。しかしレスキュー隊員はみごとにヘリから地獄谷の中頃の堰堤に下り、無事ケガをされた方をヘリに収容しました。顔面打撲で肺は損傷していないだろうという見立てだったのでその方も無事復帰されていることと思います。とにかくぼくたちはレスキューの方々の勇気と技術に感心しました。
今でも時々救急のヘリが飛んでるのを見ますが、自分の危険をかえりみずボクたちの安全を守ってくれてる方々がいらっしゃることを感謝し、今日も六甲山をハイキングしてます。

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