2012年11月10日(土)

山の木がだんだんと紅葉してきました。雲はありますが天気もよく気持ちのよい日です。こんな日は人も多いし朝は用事もあったので午後から近場を行くことにしました。

先ずはいつものように地獄谷です。

岩にマーキング
岩にマーキング

地獄谷の真ん中あたりの広場から少し歩いた岩にこんなマーキングがしてありました。

その少し手前の木にも同じような赤いマーク。どんな意味かは分かりません。ハイキング道以外で踏み後を判断するのが難しいとき、ボクも何回か赤テープに助けられましたが、こんな意味の無いマーキングや落書きには憤りを感じます。このマークも書いた本人には何か意味があるのかもしれませんが、他の人には何の意味もないと思います。

以前も地獄谷でのマーキング騒動があり、有志の方々の努力で解決に至りましたが、今後もマーキングが増えないか気をつけたいと思います。

午後の誰も居ない地獄谷を抜け、A懸を通りロックガーデンを色が変わってきた景色を楽しみながらゆっくりと歩きました。

ハイキング道は混雑してると思ったのでそのまま荒地山や高座谷に出るルート、(ボクは迷いの森と言ってます。)に入りました。

この森は細かい分岐が多く、又林の中なので目印も少なくとても迷いやすい場所です。

西に普通のハイキング道があるのでコンパスがあれば抜けるのは簡単です。

ボクが隊長をさせていただいてるボーイスカウトのカブ隊では、子ども達に道迷いの体験をさせるためにワザとこの森で迷ってみます。最後はコンパスを使いストレートウォークで脱出します。子ども達はこのドキドキの小さな冒険が大好きなようです。

今回も細い枝道に入り、コンパスで方位を確認しながら静かな森を楽しみました。さほどの薮ではないのですが、所々にある尖った木や葉や、トゲのあるツルには要注意です。

誰もいない雨が峠
誰もいない雨が峠

ハイキングルートに出て走り出します。午後3時前、人はほとんどいません。平坦な走りやすい道を快適に走ります。涼しくなり体力もあまり消耗しなくなったので雨が峠までの登りもそんなに苦になりません。途中で何人かのハイカーに出会います。今日は年配の方が多いみたいです。

3時過ぎの雨が峠には誰もいません。ベンチに座りお湯を沸かし紅茶を入れ、持って来たハムと卵がはさまったマフィンを食べます。何人かハイカーが通ります。あいさつしたり少しお喋りしたりします。休憩を終え今度はもとの道を駈け下ります。調子よく駈け下り、少し危ないなっと思った瞬間、前のめりに転けてしまいました。両手を地面について止まりましたが右手の手のひらの皮が少し剥けてしまいました。

こんなことも何回かあります。調子に乗り過ぎ気持ちが抜けるのです。必ず転けます。

走る時は絶対に気を抜けません。どんな時でもどんな道でも緊張してます。

この緊張感が山で走る醍醐味なのだと思います。でもそんな緊張感が無くなる時もあります。そんな時は要注意です。ゆっくり歩くことに切り替えた方がよいでしょう。

気を取り直してこんどは緊張感を持って下り出しました。またスピードが出てきましたが今度は大丈夫です。ピリリとした緊張感は心地よいものに変わっていきます。

回りの風景や地面がよく見え、自分が次に足を置くべき場所が瞬時に判断できます。これが山で走る醍醐味と思ってます。

何人かのハイカーを挨拶しながら抜いていくと、先ほど雨が峠に向かう時に下りて来られた年配の女性ハイカーの背中が見えました。ボクが登るとき、どこかでまた抜かすとは思ってましたがこんなに早く抜かすとは思ってませんでした。思うように距離が伸びてないようです。どこに下りるかも決めてられないようだったので一番安全と思う保久良山へのルートを告げそのまま走りさりました。

でも走ってるうちにその人のことが気になりだし様子を見に戻ることにしました。

八幡谷を下っていたので一度八幡神社まで出てもう一度保久良山から登りました。

時刻は5時を過ぎ辺りはもう暗くなっています。

夕暮れの景色
夕暮れの景色

金鳥山へと続く石段の途中、休憩所の少し上でそのおばさんを見つけました。2人のハイカーの方が付き添ってられます。そのハイカーの方々も抜かすときに挨拶を交わしたので覚えてます。親切なハイカーのご夫婦に出会われてボクもホッとしました。早速ヘッドランプを点け足下を照らしてあげながら無事阪急岡本駅まで下りました。

どうやらツアーのハイキングで一人はぐれてしまったようです。ケーブルで上まで上がり最高峰まで歩きそこではぐれたようです。もちろん普通の靴でライトもお持ちではないです。おばさんはしきりにぼくたちにかけた迷惑を謝られてましたが、助けられたご夫婦は「そのお蔭でとてもきれいな夜景を見れてよかった」とおっしゃっていました。

そのご夫婦は普段から山に登られているようで夏は北アルプスにも行かれるとのこと。はぐれたおばさんと年齢は近いようですがしっかりとした足取りとピンと伸びた背筋が美しく、やはり長年山をやってる方は違うな、っと思い、ボクもこれからもこの毎週のハイキングを続けようと思いました。そしてツアーからはぐれたおばさんに、これに懲りずにまた六甲山を登って下さいと告げ、子どもの待つ家に急ぎ足で向かいました。

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